こんにちは。うらのです。
今回は個人がウェブ上でキャッシュポイントをもつには?という内容です。
これは今気になっている方は多いのではないでしょうか。一昔前であれば、ウェブ上で利益をあげているところというのは法人ばかりだったように思います。いや一昔前ってこともないか。そうとう前ですね。ウェブの黎明期はそうだった。
しかし、2010年くらいから変わってきて、そして今大きく個人がウェブ上で利益をあげられる土壌が育ってきていると思います。
この状況からすると、
自分のウェブサイトは収益化できないか?
自分のSNSは収益化できないか?
そういった発想を持つ方もいるでしょう。その方に向けた記事です。
個人がウェブ上にキャッシュポイントを持つには
以前より活況です
昔はウェブ上で個人は儲からなかった(たぶん)
僕が知らないだけかもしれませんが、おそらく昔はウェブ上の活動で個人がお金を手にする、収益を得るということはほぼ出来なかったと思います。
- 個人がクレジット課金システムを導入することはできない。
- 銀行振込のみにしたとしても住所を表示するところで心理的なハードルが強い(そしてそもそも銀行振込ではあまり売れない)。
- アクセスがあまりなかったりアクセス数が見えない個人に対して広告を依頼する企業はいない
- そもそも個人のコンテンツはそこまで求められていない
というのがインターネット上の常識だったように思います。せいぜい個人が何か収益化を図れるのはヤフオクくらいだったのではないでしょうか。
今は個人こそが求められる
しかし、今は真逆ですね。
企業のいうことをそのまま鵜呑みにする人が少なくなった
消費者の嗜好が細分化・個別化され、企業のいうことではなく、個人の意見をきにするようになった(嗜好が似ている人少数が濃いファンになる世界へ)
という状況となりました。個人が求められる時代です。
加えて、システムも進化。PayPalやSTRIPEを使えば個人事業主でも手軽にクレジット決済システムを導入できますし、YouTube、ライブ配信アプリ、メルカリ、Amazon、アドセンス、アフィリエイト広告等、個人が収益を手に入れられるキャッシュポイントが多数現れています。
大別して2つ
この現在のキャッシュポイントは大別して2つです。課金と広告、ですね。
キャッシュポイント①:課金
次に、課金です。これはDMMオンラインサロンや、Amazon等の物販、ライブ配信アプリの投げ銭などがあります。
これがウェブやSNS、アプリをみているユーザー側からお金をとるという構造です。
キャッシュポイント②:広告
まずキャッシュポイントとして有名なのは広告です。アドセンス広告、アフィリエイト広告などいろいろあります。YouTuberが考えているYouTubeの収益化も広告です。
これはウェブやSNSを見ている人ではなく見ている人に向けたコンテンツをコントロールしたいという企業からお金をもらうものですね。
課金と広告、どっちが儲かるのか?
この
- 企業側からお金をとる広告
- ユーザーからお金をとる課金
どっちが儲かると思いますか?
当然、儲かる方をやりたいですよね?
課金と広告
この課金と広告の各種類をもうちょい詳しく見てみましょう。
課金の種類
オンラインサロン
ユーザーに対する月額課金としてオンラインサロンが代表としてあげられるでしょう。
ちょっと前だと有料メルマガもサブスクリプションの有力候補でしたね(今はメールの人気低下とともに低迷していますが)。
毎月決まった金額が入りますが、月額課金ですからそれなりにユーザーが慎重に申し込みをすることや、決まった金額以上のものが入らないという欠点があります。
投げ銭
ユーザーに対するショット課金です。オンラインサロンよりも、刹那的といいますかノリで課金をしてくれます。その場の臨場感でついつい払ってしまうという構造ですね。
あまり考えずに課金をしてくれる方も多いですし、中には数百万円の課金をしてくれる方なんてモンスターも稀にいる世界です。ただ、基本的には配信をやめてしまうとゼロになってしまうことと、投げ銭をしてくれるノリを生み出せる方でなければ厳しいとい欠点はあるでしょう。
コンテンツ販売
NOTE等によるコンテンツ課金があります。これにも月額とショット課金がありますが、ショット課金のほうが圧倒的に多いのが現状かなと思います。これが1つ。
また、「これを学べば稼げますよ」みたいなものだとコンテンツ販売を超えてコンサルティング契約なんていってかなり高額な金額を取る方もいますね。
これはコンテンツ(知識や経験)に応じて青天井に売上げを高められるメリットがあります。月に2000万円なんていくひともいます。いやもっといます。1億円以上でも。ただ、能力が高くなければなかなか利益を大きく生み出すコンテンツも作れないという点と、胡散臭い人達も多い世界なので一緒に見られやすいというデメリットはあるキャッシュポイントです。
物販
Amazonやメルカリ等での物販。これも盛況です。
月に1000万円以上の売上げを継続している人もいますし、安定性は抜群。また、個性が突出していなければ売れないということはまったくなく商品の選定や出品方法のスキルが高ければなんとかなるというメリットがあります。
ただ、基本的には在庫が必要なのでそこそこお金があるところからではないと始められないことと、在庫を抱えてしまうリスクはあること。また、Amazonやメルカリ等のプラットフォームに依存している事が多く、アカウント削除や規約の変更などによりある時突然キャッシュポイントがなくなってしまう可能性もはらんでいるという点が欠点かなとおもいます。
広告の種類
次に広告です。
インプレッション広告
表示だけでもらえる広告です。YouTubeの収益化プログラムがこれですね。またアドセンスやSSP広告というものもインプレッションによる報酬が発生します。
※ 厳密にはYouTubeの収益化はアドセンス広告なので別物として話すのは誤りですが、便宜上別っぽく表現しました。
クリック広告
クリックに対して広告費が発生するものです。このクリック広告として最も有名なのはアドセンス広告でしょう。ウェブサイトやYouTube内に掲載されているものですね。
Fluct等のSSP広告もクリック広告です。
ただ、最近ではたいていクリックされたときだけではなくインプレッション(表示)でも報酬が発生する広告が多いので、インプレッション広告とクリック広告は分ける必要がないのかもしれません。
アフィリエイト広告
ものが売れたとき、なにか登録が走ったとき。そういった成果が発生したときに広告報酬が発生する完全成果報酬型の広告です。
このアフィリエイト広告の登場がインターネット上の広告事情を激変させたと思います。もともとは個人のブログになど広告を打つことは不可能だった企業もこのアフィリエイト広告の登場により対個人の広告費用を支払うようになりました。
最大手の事業者はA8.netだとおもいます。たぶん。
なお、このアフィリエイト広告の市場はいまかなり成熟してきてアフィリエイターといわれる個人のブロガー等のアフィリエイト広告を掲載してくれるメディアたちに向けて様々な個別の条件をつくることもあります。
例えば、うらのは通常完全成果報酬のアフィリエイトの世界でも月額200万円の固定報酬+1件成約により◯◯円なんて条件も持っていました。3.11の地震のころにその商材が販売停止になってしまい終わってしまいましたが、しばらくは大きく利益を出しました。そういうこともある世界です。
記事広告、純広告
で、個人のメディア等が強くなるにつれ、企業も結局個人に対して
1記事書いてくれたら◯◯円
1ヶ月掲載で◯◯円
なんて広告の打ち方もするようになりました。意外とこれはいまもっとも活況な形かもしれません。いわゆるインフルエンサー広告がその代表です。
フォロワーがたくさんいるがどこで儲けているのかわからない。そんな女の子がたくさんいます。が、このインフルエンサー広告のみで月に100万円以上の收入がある女の子はたくさんいます。
※ 知り合いだけで100人以上いる気がします。
課金と広告、どっちが儲かる?
では、ここまでの前提知識を踏まえて考えてみます。課金と広告はどっちが儲かるのでしょう?
課金と広告、どっちが儲かるかは一概には言えない?
この議論、あまり表では話されない気がします。
というのは、
- 課金と広告のどっちが儲かるかなんて決まっていない
- どっちもどっち
- 人による。
そう思う方が多いからではないでしょうか。まぁそれはそのとおりなのですが、それでも正しい結論はこうです。
課金のほうが儲かります。
課金の収益性
NOTE創業者のお話
ここで、経済系メディアの広告事情を考えてみましょう。
これにはNOTEの創業者のインタビューが参考になると思います。

アドテクで入れた広告だと、平均ページビュー単価0.1円くらい。0.1円ってどれくらい低いのかという話ですが、前職でダイヤモンドオンラインというビジネスメディアを立ち上げた際、相当頑張って月間4000万PVでした。0.1を掛けると、月400万円ですよね。月400万円では、ダイヤモンド社の社員の給与は捻出できません。これはアドテクノロジーだけの金額なので、純広を入れるともう少し上がって1円くらいになります。ネイティブアドなどを入れて、2円くらい。ただそこまでいったとしてもかなり厳しい状況です。
このようにダイヤモンドオンラインでも1PVの収益性は2円くらいです。純広告をとれるからですね。個人メディアだと1円を大きく切るでしょう。
1PVあたりの収益性からは圧倒的に課金
また、同じインタビューの中でこういった発言が出ています。
「日経新聞」は、いわずもがなビジネスマンが集まるサイトですよね、有料課金で月5000円とって、かつ広告も入っている。先日、日経新聞の役員の方に話を聞いたら、「今後はバナー広告などではなくて、転職サイトへ接続したり、英語学習へ接続したりといったカタチで、コミュニティをどうお金に変えていくかを考えている」と仰っていました。PV単価でいうと10円を実現しているサイトですね。
広告で運営されているダイヤモンド・オンラインと比較して、日経新聞の収益性は5倍です。いや実際は10倍ちかいのではないでしょうか。
これは何故かといいますと、「課金」に成功しているからです。
アクセスを得られるか
アクセスを得ることは難しい
こう考えると課金が儲かるという僕の主張はかなり信憑性を増してきます。
というのも、ウェブやSNSにアクセスを得ることは非常に大変だからです。その中で1PVの収益性に5倍もの差が出ているとしたらどう考えても課金の方が儲かるというのが自然ではないでしょうか。
課金に繋がるアクセスは難しい論者
こう言いますと
いや!課金をするようなユーザーのアクセスを得ることはとても難しい。限られた人しか課金はしないんだから。でも、とにかく不特定多数を集めるなら簡単!興味あるかないかわからない人でもなんでもいいから集めるなら5倍以上は集まるよ。ってことは広告の方が儲かるよ!
うらのの脳内
という意見が出てくるかもしれません。
なるほど、確かに課金につながる人を集めることは結構大変そうです。
その時代は終わった
しかし、考えると不特定多数を集めることも今や難しいのではという結論になります。
ちょっと前でしたらこういう集め方もあったでしょう。
つまり、バラエティ番組のようなインフルエンサー、YouTuberです。これは確かに猛烈にアクセスを集められますね。
しかし、今は難しいと思います。というのは、もうこういった方々がいるので新規には求められていないからです。
またそもそも上記のような人たちって「才能」があるとおもいます。いわば、「クラスの人気者」になる力。これって狙ってなれる人って少ないとおもうのですよね。
既に上位に強豪が座っているのに、さらに努力ではどうにもならない世界に入っていって勝つというのが「課金をするアクセスより5倍以上簡単に得られる」とはちょっと言い難いかな・・・と。
※ 勿論、人気者になれる特殊な才能をもっている人にはアリだと思います。
長続きしない手法ならありえる
また、そもそもこういった「とにかくたくさんアクセスを集める」というものはトレンドを追いかける方に多い気がします。テレビの情報をまとめたり、芸能ニュース等にひっかけたコンテンツをつくりつづけたり。
ただ、それだけだとオリジナリティがないため今後どんどんと「不特定多数のアクセス」すら集められなくなる可能性があります。
可能性としてあるのはこれです
- YouTubeの関連動画から単にトレンドについて引っ掛けた動画が排除され始める
- 一次情報ではないのでGoogleで一切上位表示されない
- アクセスがあっても広告が掲載されなくなる
- タレントの画像付きのSNS投稿などが制限されはじめる←これは既にもう起こっていますね
アクセスは不特定多数だったとしても集めることはそう簡単ではありません。少なくとも、「課金属性の5倍以上簡単」とは言えないと思います。
ってことで、課金のほうが儲かります。
どのキャッシュポイントを選ぶか
ただし、課金の方が儲かる=課金だけを見ようということにはならないとおもいます。人間には心がありますから儲かることだけに注力などできませんから。
「こういう発信をやりたい」ということを考えると必然的に、アクセスの質が
- 広く浅く
- 狭く深く
のどちらなのか決まってくると思います。
そして、この程度によって、適したキャッシュポイントはこうなります。

※ アフィリエイト広告とインフルエンサー広告は逆のがいいかな。微妙なところです。
クラスの人気者タイプ
あまり多くはないとおもうのですが、クラスの人気者タイプ。これは不特定多数の人気者です。狭く深くではなく浅く広く人気を持てる人。
上の図だと上部の方ですね。
- かわいい、かっこいい
- おもしろい
- 広くウケるネタをもっていて継続的にそれを出せる
これって芸能人でもそう多くはありません。なかなか大変ですよね。でも、中にはそういうタイプもいるでしょう。こういった方にもっとも適しているのは、広告でしょう。
そして、アクセスが広く浅くなればなるほど、インプレッション広告・クリック広告に向いています。
専門性が高いコンテンツを出しているタイプ
他方で、専門性が高いコンテンツを出している方。狭く深くなタイプ。これは今度は課金方向に向いています。
この専門性が高ければ高いほど、オンラインサロンやコンテンツ販売に向いています。が、専門性がすこし低くなればコンテンツ課金、次に投げ銭、もっと低くなれば物販かな。いやアフィリエイト広告でもいいですね。
もちろん両方やってもいい
上の図を参考にしてキャッシュポイントを決めてみてください。
もちろん、キャッシュポイントは1つでなくてもいいですし、課金と広告の両方をやることに問題はありません。
要はバランスの話ですね。狭く深くのタイプだったら広告はだめなのかー!なんて考える方もまれにいるのですが、今回の議論はどこを重視したスタイルで収益化をするか、というお話なのでその点だけ注意してください。
ほんでは、また。