
僕の周りの社長さん。小さな会社(1人会社)であるケースが多いのですが、
「俺、こういう人と知り合ったよ」
「俺、こんなすごい人と出会ったんだよね」
なんてお話をする方。そのたびに心配になることがあるのです。それは本当の人脈かな・・・?と。僕も失敗したところなので聞いてください。
人脈とは
人脈ってなんでしょう
人脈の意味を調べてみた
人脈って言葉よく使われますよね。ネットで調べてみたら、
【人脈】
Oxford Language
政界・財界などで同じ系統に属するつながり
と、ありました。確かに人脈とはそういう意味な気がします。
となると、人脈形成とはこういうもの?
この人脈の意味からしますと「つながり」であればいいのですから、
こういうケースが人脈形成の例としては挙げられそうな気がします。実際、「すごい人脈ができました!」といって上記のようなお話をされる方が非常に多いです。
人脈とはなんのためか?
ビジネスに役立つものが人脈
ただ、人脈ってなんのために語られるかというと、「ビジネスに役立つもの」としてですよね?上に3つの例を出しましたが、これら4つはビジネスに役立つでしょうか?
単なる知り合いではないでしょうか。いや、知り合いですらないかもしれません。一度会ったことがあるだけの人。
だいたいは役立たないと思います。その場合、人脈とはいえないですよね。
「人脈」の本当の意味
ビジネスに役立たない人間関係が出来た場合は、人脈ができた!ではなく、友達が出来た!といえばいいかなと思います。
人脈とはビジネス用語です。単に会ったことがあるとか、知り合ったとかではなくビジネスに役立つかどうか?で考える必要があるのです。
では、「ビジネスに役立つ」とはどういう場合でしょうか?
ビジネスに役立つ「人脈の本当の意味」
ビジネスの基本はwin-win
取引はお互いに利益があるから成立する
win-winなんてもうなんだかすごく古い言葉な気がしますが、これがビジネスの基本です。つまりお互いにメリットがあるからビジネスは成立するのです。これは基本中の基本であり、何をするにも意識しましょう。
古来、貨幣が生まれる前には肉と魚の物々交換が頻繁に起こっていたといいます。肉が捕れるところに住んでいる人は魚を欲し、魚が捕れるところに住んでいる人は肉を欲し、交換することでお互いに利益・メリットがあるから取引が成立していたのです。
片方が「いや魚なんて要らないけどなぁ・・・」なんて思っていたら成り立ちません。
人脈もお互いに利益があるから成立する
人脈とはビジネスに繋がる人間関係であることは既に述べました。
取引に発展するかもしれない関係なのですが、取引はお互いにメリットがあるから生じるのですよね。であれば、その前段階である人脈も
- お互いにメリットがあるもの
- お互いにメリットがある予感がするもの
でなければ成立しません。
つまり、人脈の本当の意味はこうです。
人脈の本当の意味
ビジネス上のメリットがお互いにある人間関係
ビジネス上のメリットがお互いにあると予感できる人間関係
です。このビジネスに役立つは「将来役立つかも」程度でもいいです。しかし、少なくともその「役立つかも」が出会ったときにイメージできなければ人脈ではありません。
- 名刺交換をしたのにその後一度も連絡したことがない。名刺をみてもどんな人が思い出せない。
- 知り合った後、LINEを送っても返信がない。
- 2回目、3回目会っても全く具体的な話に発展しない。
それは人脈ではなく、単なる「知り合い」「お友達」だからです。
あなたが本当の人脈形成のためにすべきこと
メリットを伝えよう
こう考えると、単なる知り合いで終わらせないために、「あなたがいかに相手にとってメリットがある人間なのか」ということを伝えましょう。
僕が初対面で1回5000万円の契約をできたり、出会って翌日の朝に会社を売って欲しいとか言われるのはここがうまいからです。しかも自分から5000万円くださいなんて言わなくても、売ってくれないですか?と相手から言われます。
このメリットを伝えるためにはいろいろな要素が必要です。
メリットを伝える要素①:実績
まず実績です。これがあるとないとでは1000倍速度が違います。
1つ実績を出せば、おもしろいことになりますから。
なのであまりに実績がない方は実績をまず作るほうに集中してもいいですよね。人脈をつくる段階ではないと判断するのも1つの選択肢です。
※ 僕なら外には一切出ずに匿名でTwitterをやるとかその程度に抑える気がします。
勿論、実績はあればあるほどいいでしょう。
メリットを伝える要素②:キャラ作り
次にキャラ。
これはSNSで役立つキャラ作り・キャラ設定のお話ですが、実はこういった人脈形成、アナログな人間関係にも役立ちます。
例えば、僕は大きな企業の幹部だった叔父に「話す速度を落とせ。早口だと初対面の人間が警戒するぞ」なんて言われたことがあります。等身大でいろということです。
上から話すのが好きなタイプの経営者もいますが、だいたいそういう方は「格下」と付き合う癖がついているからです。上に登っていくためには上と付き合いましょう。それにはハッタリではなく等身大、謙虚さです。
また、専門性や一貫性、そして情熱も大切です。あれこれいろんなことをしている人は人脈もできないんですよね。それは、
- なんでもやっている人は金だけを求めている人に見えて信用されない。
- いろんなものに手を出している人は情熱を感じないので、すぐにやめてしまう人間ではないかと疑われる。信用されない。
というのが理由です。
能力が高い人の方がこの点は失敗しやすいですね。あれこれ手を出しちゃって器用にお金を手にすることができちゃうので。が、人脈形成に失敗する要因になるので注意しましょう。
このキャラ作りの記事はそういう部分にも役立ちますので是非参考にしてください。
メリットを伝える要素③:個別具体的にメリット説明すること
そして、具体的にあなたの事業がやっていることのこの部分に役立つとおもうという説明です。これがない方、非常に多いです。
「おれはこんなにすごいよ!」
終わり。
「何かお仕事あったらお願いね」
終わり。
これでは人脈にはなりにくいです。多くの場合、記憶にも残らないでしょう。
タレントであれば「お仕事ちょうだいね」だけでも仕事がとれます。特に女の子。でも年齢を重ねると突然仕事がこなくなってくることがあります。注意。
そうではなく、自分の実績、スキルがあなたの事業のどういうところに具体的に使えるのかを個別具体的に瞬時に語るのです。
「私のTwitterの客って多くはないんですが、反応良いんですよ。バストアップ系が多いんだけど、だいたい20%くらいが反応するから、2000いいねくらいは付きますよ。」
なんていうだけでまるで違います。事業者であれば、「2000いいねってことは、、5%購入で100人か・・・」なんて勝手に皮算用を始めます。
等身大キャラを加えるとちょっとこんな言い方になるでしょうか。
「私のTwitterの客って多くはないんですが、反応良いんですよ。バストアップ系が多いんだけど、だいたい20%くらいが反応するから、2000いいねくらいは付きますよ。でもフォロワーが少ないから今がんばって増やしてるんですよね・・・100人くらいは買ってくれるかもだけど、、1000人目指したいじゃないですか。。」
なんて。こういうと、お金をもっているところはすぐに翌日お金を持ってきます。これを瞬時に言えるかです。チャンスは一瞬です。
なお、これを言うには、相手の事業も理解しておかないとだめですよね。ちゃんと相手の話も聞きましょう。
「知り合い」であれば時間コストをかけすぎないこと
ちょうどこの記事を書いているとっきにこんな発言がトレンドになっていました。
一流(笑)と呼ばれている方とお話できるメリットがあるから金持ちと飲みに行くって話がありますが、お金払って大学生と飲みに行く事に時間を使う人の話は、ためになるのでしょうか?
https://post.tv-asahi.co.jp/post-130602/
パパ活で知り合った社長がまともな事を言うわけ無いだろ!という痛烈な批判ですね。ものすごく同意をする方がたくさんいたようでトレンドに入っていました。
僕はギャラ飲みの現場というものを実際に見たことはないのですが、それでも確かに一流と言われる人と話しができるメリットがるというのはちょっと眉唾だな・・・とは思います。その点ではこの意見には同意です。
ただ、そういったくだらない関係だったとしてもいつどういう話に発展するかはわからないと思います。現実に数年たって名前も忘れてしまっていた頃に仕事になるなんてことも稀にあります。
現段階では人脈に到達しない、単なる「知り合い」である人もじつはそのうちに人脈へと関係値が発展することがあるのです。
ですから、いきなり切ってしまうという必要はありません。
ただ、そんな不確かなことに向けて、「いつか仕事がもらえるかも!」という理由で継続的に飲みに行ったりとかは趣味ならいいのですが、ビジネスとなると完全に判断を誤っています。
時間をかけないようにしましょう。僕の感覚としては1:1のLINEのやりとりとかでも時間をかけ過ぎだと思います。そういう方には、できれば自分のTwitterをフォローしてもらうといった1:多数の関係がベストでしょう。
今はまだ人脈といえない人は、時間と労力がかからない形にうまく誘導してください。
人脈の本当の意味まとめ
うらのの人脈失敗談
当たり前のようにも感じることですが、経営者は追い詰められるとこの当たり前のこともできなくなります。それくらいに追い詰められる立場なので。
僕は、ある大きな事業を仕掛けているときに見えない大きな力で妨害されているように思えることもありました。そこで、なんだかすごく不安になったときにフリーメイソンに入って朝7時に政治家との朝食会など繰り返した時代もあります。
が、意味はありませんでした。政治家先生と付き合っても、彼らは何も僕に興味ないですもんね。人脈ではなかったのです。
※ 役立たかなかったどころか、「お前のお願いを叶えたいが一度官僚と話してくるから飲食代30万円振り込め」とかめちゃくちゃたかられました。
その後、親戚を頼り、当時の政調副会長に直接お願いをしたらその先生が金融庁に説明をいろいろしてくれて抱えていた悩みは1日で解決しました。それは叔父が資産1兆円を超える規模の大きな会社の幹部だったからです。
あそこの甥っ子ならメリットがあると感じてもらえたのでしょう。メリットをみせることができたので本当の意味の人脈となりました。
メリットを与えてください。
てことで、上記のお話を参考にしながら、いかにメリットを与えられるか四六時中考えてください。ちゃんと相手のメリットを考えていれば、意外とすぐにこのハードルは超えられます。難しくないです。
相手も今すぐにメリットがなくてもメリットを与えようとする姿勢を見たら継続的に付き合ってくれるからです。
機嫌をとったり接待をする必要は一切ないです。それを必要とする人はこっちから切ってしまいましょう。
数字上のメリットがあること
数字上のメリットを与える「つもり」があること(これでも十分!)
のいずれかがあれば人脈はおもしろいほど増えますので。
頑張ってくださいませ。

ビジネスとは・・・難しいものなのですね。

嘘だけどね

は?

人脈ではなくただの知り合いってだけでも意外と役立つことはある。
でも、ただの知り合いなのに「人脈」と呼んで、過大に期待したり、過大に時間を使ったりする人への警鐘なだけ。
知り合いの数が多いだけでもそこそこ仕事になったりすることもあります。勢いだけでも仕事1回ならとれることも多いし。
でもちゃんとした人脈に育て上げた方が絶対効率はいいですよというお話です。

そうなんですか(笑)

・・・・・・・・。
おしまい